手芸本収集歴20数年。

そんなわけで、それなりに、だんだん目が肥えてきているとは思います。

最近の傾向としては、「おしゃれだけどお手軽過ぎ。」という印象。

ちょっと物足りないんだよな・・・。

一昔前の本って、なんか、好きだったわ。マニアックで・・・。

と思う今日この頃。

今も相変わらず、ちょいちょい買ってはいますが、

やはり自分の中でも、当然ですが

本当に好きなものと、それほどでもないものとあるものです。

現在、すべての本が入手できるかはわかりませんが、

今回はちょっと古いけど、見かけたら手に入れた方がいい手芸本をご紹介します。

なんのこっちゃ。(~_~;)

 

 

 この本は、はっきりいって宝物です。

しょっぱなから、いきなり来ました。どぉーん!

はっきり言ってこの本を紹介したくてこの記事書いてるくらい。

エレガント刺しゅうステッチ―インスピレーション&アイディア250図解ハンドブック

刺繍の本です。

著者はジュディス・ベーカー・モンターノさんという、カナダ人。

刺繍をアートとしてとらえ、特にキルトと刺繍を融合させた、

クレイジーキルトの著書を数多く出されています。

この本は、数多くの生徒さんに教えた経験をもとに、

布、針、糸の特徴の説明や道具の使い方などの基礎からスタートしています。

そして、ステッチの説明になると、刺し方だけでなく、

それを応用して、いろいろな糸やビーズ、ボタン等とステッチを融合させた

美しい見本がゾロゾロ出てきます。どれも本当に素敵。

また、基本的なステッチを組合せたバリエーションも豊富に掲載されているので

クレイジーキルトをやりたい人には最適な本です。

最後はフリーフォーム刺繍について。

自身の作品の解説とともに、技法やアドバイスがふんだんに盛り込まれています。

読んでいるだけで、わくわくします。

 

先日、セシール・フランコニィさんのキルトを見てきましたが、

セシールさんの作風を試してみたい方は、この本はとても役に立ちますよ。

私は2001年の復刻版を持っていますが、

こんなに素晴らしい本は、ぜひまた復刻してもらいたいものですね。

古本では手に入るみたいですよ。

 

 

日本の手芸家も素晴らしいよ。

青木和子のふしぎなニードルワーク

2001年出版

この本の独創性が好き。

まるで本物のように、食べ物やトランプ、石けんまでもを布と刺繍で表現したり、

とにかく驚くべきことをしています。(ちなみに本の表紙の右端が石けん箱)

本物にしか見えない、ビスケットやチョコレート・・・。

言葉では表現しにくいわ。ぜひ、本を見てほしい!

「驚くべきこと」の内容についての解説もありますが、

もちろん、普通の人でもできるものも紹介されていますので、

一粒で二度おいしい感じの本ですね。

 

著者が語っている言葉です。

子どものころから布や糸が好き。自己流で刺しゅうをしてきたので、規制のルールにとらわれることはありません。その代わり、いつも試行錯誤の繰り返しで、ミシン刺しゅうを見るために、イギリスに何度か足を運んだことがありました。とりあえずやってみる。そして、何事も現場主義が私のやり方です。

 

そうなのよね。

基礎も大事だけど、アートに昇華するには自由な発想力が不可欠。

そして行動すること。本物に触れること。

世の中、技術は優れていても、おもしろくもなんともない作品って結構ありますもんね。

今回の2冊は、はからずも刺しゅうの本になりましたが、

あっち側とこっち側のちがいを、

隔てるものは何かを気付かせてくれる、大いに刺激になる本です。

新品は無理でも、古本、図書館などまだまだ見れますよ!

 

ではまた。

 



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